女教師は二度抱かれた/松尾スズキ


大竹しのぶ市川染五郎が主演だったんだけど、大竹しのぶ凄すぎた。普段、テレビの中で見る彼女はやりすぎ感と嫌な女感ばっちりで苦手だったんだけど、舞台で見る彼女は圧巻。
 主人公(市川)が高校の頃付き合ってた女教師(大竹)が演出家として売れっ子になった主人公の前に再び現れる。で、この女教師には当時婚約者がいて・・・。みたいな役で、まあ結構ドロドロというかネチネチして且つぶっ飛んだ役立ったんだけど、彼女はこういう役のためにいるんだーと妙に納得。


舞台は2/3位かなりコメディで進んでいくんですが、これがほんっとに笑いっぱなし。パロディーあり、出落ち的なのあり、無茶振りありであー面白かった!



でも松尾スズキがこのまま終わるわけねーという気持ちがいつもあるから、ちょっとした間に、ここからシリアスに!?とかちょっとドキドキ。してたらキターーーーー。どろりどろりと今まで積み重なってきた事件が一気に主人公の下に降りかかってくる。不条理を通り越してどうすんの?!これ!みたいな。


結果的に自分で言った事・やったことの責任は自分で取るしかない。みたいなオチだったと思うんだけど、これが全然すがすがしくない終わりなんだよねー笑 説教くさくなくするとこうなっちゃうんだろうかとも思うが、この後味の悪さも松尾スズキなら、ワザとか?とも思う。

うーん、濃かった。





個人的にはあの間の抜けた顔でしっかり突っ込む良々が大変面白かった。赤と青のオカマなんていねーよ!

RISINGSUN ROCK FESTIVAL 2008 in EZO

今年も行ってきたーライジングサーーーーーーーーン。


今年はかなりまったり参加。出発もゆっくりだったし、準備も適当。
でもテント準備&片付けとかはかなり素早くなっている私たち。3年目の余裕。わはは。来年はお預けだけど。


自分の思い出レポート。

?くるり
3曲くらいしかちゃんと聞けなかったけど。
ちょうどばらの花の手前くらいから聞けたので満足。やっぱり東京は神曲。イントロで泣ける。


?矢野顕子
赤塚不二夫の追悼式?。新曲がとにかく素敵。アルバム欲しいなぁ。
あとはさよならと雷が鳴る前にが良かった。SUPER FOLK SONG聴きたかったけど。


ステージ移動してるときに鼠先輩を見かけた。ロックンロールが云々といっていた。


?東京事変
丸の内キターーーー。衣装が全員着物で素敵でございました。ピノキヲをやってくれてね、それがすんごく良かったです。あとOSCA。かっこいい。

?電気グルーヴ
赤塚不二夫追悼式?。大本命。2列目くらいで観たので、瀧のへそまで見えた。死にそうになったけど。
しっかしちょう楽しかった!!虹で瀧が今までにないくらい楽しそうに踊っててこっちもはっぴーです。
まりんがまた復活。まさかのノイローゼコールでの登場。(卓球がノーローゼで電気をやめた人みたいな紹介をしたから)でも、「(ライブは)世界一のリハビリテーションです!」みたいなこと言って、ちょっとジンときた。たまにはいいこと言うじゃん、卓球。

?上々颱風
電気で体中痛くって、クールダウンのつもりで観たのに、思いのほか楽しくって、すっかり踊ってしまった。いい曲だなぁ。
仏の顔もイッツーオーライ!みたいな歌詞があって、立川に住んでるイエスを思い出しました。

夕飯を食し、しばし休憩。

?bloodthirsty butchers
ちゃんと聴いたことないんだけど、田渕久子のギターが聞きたくて。
思ってた以上にかっこよかった。高校の頃に、ロックってこんな切ないんだーみたいに思ったのを思い出した。人間の感情は苦手ですが、エモーショナルな音楽は大好きです。

?TWIN TAIL
毎年、なんかしら中村達也を観ている。今年は待ちに待ったTWIN TAILLOSALIOS。いえー。勝井祐二のバイオリンがすんごく気持ちよかった。あと豊田利晃の映像もかっこいい。質感としては青い春より空中庭園に近かったかな。映像と一緒に文字が出てるんだけど、それがたぶん中村達也のドラムに関してだったと思うんだけど、私が彼のドラムに関して感じてるのとおんなじ様なことを言っていて、思わず頷いてしまったよ。最後に赤塚不二夫追悼式?。ALL is permitted.



就寝。
16日。暑くて起きる。


?V∞REDOMS
一発目からトランス笑 去年のRSRで嵌って、1年ぶりのボアダちゃん。去年よりトランス系に興味があって、去年よりも楽しめました。とても気持ちよかった。ドラム3台にセブンネックギターと絶叫とか、ほんとに変態だと思うが、気持ちいいものはいいのだ。これでいいのだー。

?凛として時雨
ヒステリックなボーカルが好き。そして演奏も上手い。
が、どうしても鬱になってしまったので途中で抜けてしまった。

?pupa
大穴!↑で鬱になってトチ狂ってミス○ルとか聴きにいかなくてよかった笑  嫌いなわけじゃいけど、今はちょっとね。
いやー日本にもこんな音楽やる人いるんだーと。高橋幸弘に対してそんなん失礼だけど、エレクトロニカに生ドラム、ホーンが入るのってあんまりないよなぁと。BSCとか新旧mumの中間くらいの感じ。あと高橋幸弘のドラムが想像してたのと全然違ってた。思いのほか骨太。
さっきまでの鬱がウソの様にはっぴーになってかなり前のほうまで位ってふわっとしてきました。

?rei harakami
ナイフも聴きたかったけどね。気分はこっちだったので。
夏は短パンの男。これも気持ちよかったー。夏の夜はピコっとキラとフラっとね。高橋幸弘と連れションしたのを自慢をしてる彼を尻目に林檎を聴きに移動。

?椎名林檎
斉藤ネコカルテットを引きつれ、ピアノ弾き語り。暗くなった時間にしっとりと素晴らしかったです。化粧直しやるとは思わなかったけど、良かったなぁ。化粧直しの歌詞が好きです。あと茎〜STEM〜がぐっときました。それから罪と罰!思わず聴き入ってしまう迫力がありました。最後は同じ夜。これはネコさんピアノで林檎は歌唱のみ。圧巻。

?The Birthday
友達がが絶賛してたので途中参戦。かっこよすぎる。上手すぎる。チバってやっぱかっこよいんだよなー。あとキューちゃんのヘビーなドラム。演奏もホントに上手い。疲れてて途中で帰ろうかと思ったけど、名残惜しくてついつい聴いてしまったよ。

?LOSALIOS
中村達也その2。スタートが押した所為でちょっとしか観られんやったー。SICK聴けたからいいけど、FELLOWSとかMOTOR SCHOOLが聴きたかったよ・・・。残念。しかし中村達也はもちろんだけど、TOKIEのベースも女とは思えんかっこよさでした。

?ゆらゆら帝国
2年ぶりくらいのゆら帝。坂本さんはいつにもましてもじゃもじゃだった。髪の毛を振り乱し、身をくねらせ、マラカスを振る姿は某片桐を髣髴とさせられました。ちよちよ(♂)いつになく動いてたような。なんかの発作みたいだったけど。
しっかしこの人たちもホントに上手いなぁ。柴田さんのドラムの間が好き。坂本さんのエキセントリックなギターが好き。千代の安定したベースが好き。ファズが少なめだったのは寂しいけど、あれはライブハウ向きか。「3×3×3」とか、「できない」が楽しかったなぁ。あのサイケで踊れる感じがやっぱりゆら帝

?サカナクション
珍しく若手を観に。踊れて切なくていいなぁ。
しかしMCがちょうDQN。ショック。

?ROVO
サカナと迷って結局サカナ行ったんだけど、テントに戻りがけになんとアンコールに遭遇!イエス!さいっこうでした!気持ちよすぎるー。サカナじゃなくてこっち観ればよかったなぁ。本日二度目の勝井祐二。彼のバイオリンは最高のトランスです。

仮眠。

?東京スカパラダイスオーケストラ
疲れてたけど、楽しかった。というか何かこう、満足感?充実感?に満ち溢れてて穏やかな気持ちで終われました。有終の美です。

 boards of canada / music has the rigth to children

Music Has the Right to Children

Music Has the Right to Children



もう10年も前の作品なんだ。
不思議で心地よい浮遊感とブレイクビーツがたまらん。

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これは秀逸。

最初はなんで内田有紀?と思ったけど、あの普通っぽさ(松尾スズキの周りから選んじゃうとちょっとあくが強すぎるというか、明らかに普通じゃない)が良かったと思う。その分、他のキャストは思う存分、玄人受けする人々を使ってて、その対比が精神科という自分にとってかなりの異世界に放り込まれた感につながってるような。


以下ネタバレ(反転)





個人的に好きなのはクドカン。「うっとおしい」って言うところね。あの言いたいけど言っちゃまずいと思って微妙に茶化して、でも言っていいと分かったらはっきり言う。その自分勝手さとそのなかにある情みたいのがほんとに絶妙。


あとラストで、皆にもらったものを棄てていく内田有紀。あの先を見ているようで見てない、見るのをやめた感じが、「ああ、これは松尾スズキの自叙伝なんだな」と思わせる。その先に待ってる後悔と後ろめたさをかなぐり捨てるのが、痛々しくも、安心させられる。


あと主題歌もいい。乾いてて、希望もかったるさもある感じが。




とにもかくにも、いいものを観たなあという感じです。

アルゼンチンババア

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うーん、なんか中途半端だなあという印象。掘北は変に垢抜けちゃってるし、鈴木京香は演技は上手くても美人&若すぎるし、田中直樹いらないし・・・。役所広司が一人ですごくいい演技をしててちょっと浮いてすらいた。あとおばさん役のの能天気さというか素直さ結構好きだ。


ただ、カメラワークが好きだなあと思って調べてみたら茶の味とか撮ってる人だった。(松島孝助という人。キューティーハニーとかも撮ってるんだけど。)カメラワークで原作の雰囲気が伝わってきた気がする。人間っぽさとかのほほんとした感じとか。


ユリが母親になるってところで初めて鈴木京香がユリだと思えたな。シーンとしても、ユリが悟をしかるところは良かったし。ちがうな、叱られる役所広司が良かったんだ。


個人的に役所広司ばんざいな映画でした。

ヒダリ/ヒダリのしっぽ

ヒダリのしっぽ

ヒダリのしっぽ

ニコ動で出会って一目ぼれ。プリミティブでちょっと痛くて愛らしい。

最近この辺りの邦楽を全然聞いてなかったのでとんと疎くなってる。ほんとに久々に邦楽若手でヒット。
最近は若手でもすごく演奏とか上手かったり音もいいなーと思ってびっくりする。この人たちはなんか結構すかすかなんだけど、そこがまた切ない気がする。音も薄めだし。そういう手作り感がぷんぷんするところが好き。(そういうのって普段はあんまり好きじゃないんだけど)

歌詞もまた少年と青年と少女が混じった感じで、良い。
若さゆえの無責任で弱気な感じというか、平気なフリをしようとしてる感じが切ない。
水色とピンクがくちゃって混ざってそう。


口ロロとか好きな人は好きなんじゃないのかな。ちょっと前だったらスーパーカーとか。

MY OWN PRIVATE IDAHO

タイトルにやられる。myでownでprivate!映画の中ではマイクは他人と流動的に関わっていて(スコットを除いて。でも結局スコットも?)、でもタイトルはすごく個人の、内省的なことを強調してて、そこがこの映画の回帰意識の現われなんだろうな。マイクは奔放に生きつつも、いつも母親の幻想みたいなのを抱えて生きてる。そういうところ。



でもこの映画の旨みってそこよりはマイクの若さゆえの危うさと刹那的なところにあると思うの。で、サントがそういうのを撮るのがすごく上手いと思う。そういうのを溢れさすタイミングとか、そのときの雰囲気とか。この映画で言えばもちろんあの焚き火のシーンね。



あと撮り方が面白かった。sexのシーンがスティールになってるところ。なんでああいう風にしたんだろう。そこに重きを置いたから?逆に置きたくなかったから?個人的にはsexが断片的な記憶としてしか、彼らの記憶には残らないってことなのかなーとか思ったり。



結局、マイクの想いは彼の中でどうなって行ったんだろう。